他人のふりみて

わがふりなおせ
な できごと。
仕事中に とある人から電話がかかってきた。
年始の挨拶、去年お世話になったお礼を ちゃんと言えていなかったから電話をしたの、とのこと。

その人は、私のことを「いつも気にしているし、気遣っているのよ。」とアピールするが
私が話したことの半分も理解しておらず、げんなりした。

大学生の時、中のよかった女友達が私に言った。
「私ね、森瑤子の小説が好きなの。その中にね、安井かずみとのやりとりが書かれていてね
電話をかけて最初に交わす言葉がすごく素敵だな、って思ったの。
急ぎの用件があるなら そんな言葉のやりとりは まどろっこしいけど
そうじゃないなら それはすごくすてきだなぁ、って思ってて
dosueちゃんとは そういう感じで話ができてうれしいの。」と。
私はその小説を読んだことがなかったのでどういう内容なのかたずねたら
電話をかけたら まずは、「お元気?」とたずねる。
そのあとで「いつもあなたのこと考えてるのよ。」と 言うらしい。
多分、小説で書かれているのはもっとドラマティックな言葉なんだろうけれど
簡単に言えばこういうことなのだそう。
そういうふうに電話で切り出されると嬉しいんだそうだ。
へー、とその時は思った。

今日、電話をかけてきた人の電話もそういう感じだった。
でも、ちょっと違う。

その人から私が聞いていたいくつかの情報が ずいぶんと違ったものになっていた。
カッコつけて事実を変えてしまっているのかもしれないな、というのは以前から感じていたけれど
いや、まぁ、今回のもすごかった。
あら、そういう風にはうかがっていませんでしたけど?って感じ。

めんどくさい電話だった。

私も気をつけないと。