20日祭

1月1日に祖母が亡くなって、今日が20日祭だった。
祖母の葬儀は神式で、「祭」とつく法事のようなものが行われる。
今日は、母の兄とその妻、母の弟とで祭が催された。
その20日祭の報告を母の兄の妻が 母にしてきたらしい。
祖母が好きだったメロンを送ったら、祖母には食べさせず妻が食べてしまっていたこと、
母の手作り味噌や黒豆のたいたんを送ると、祖母に食べさせたと言っていたのに
実は食べさせていなかったことを その電話でもらしてしまったらしい。
母の兄の妻は二度目の妻。
祖母の世話をしていないと思われないように していないことまでしていると言ってきていた。
祖母に我が家で住んでもらおうとしたこともあったが、嫁いだ娘の家で世話になるのは申し訳ない、亡くなるのは自分が嫁いだ場所でないと と受け入れてくれなかった。

祖母は亡くなるまで曾孫の名前と顔も間違えず、女学生時代の話も私たちにしてくれるほどしっかりとしていた。
私の結婚のことをいつも心配し、「だいたい結婚決めたよ。」と言うと、「あかん。もっと慎重に決めんとあかんから、ちゃんと考えなさい。」と言い出し、
それからは結婚のことをたずねなくなった。
去年の7月に結婚を決め、2月に入籍をしようとしていたけれど、入籍は延期することになった。
「もう、あなたの結婚のことは心配していないよ。」と祖母は私に言ったけれど、母曰く、会うといつも話題にしていたらしい。

うそがばれると切なくなった。
うそをうそだとわからないままだったら幸せだったのかと言われるとそうではない。
うそがばれたから切ないんじゃなくて、祖母を思い出すだけで切なく、さびしくなっているんだな。
祖母を思い出すと、懐かしいのじゃなくてさびしくなってしまった。