どぶ川

MCのお手伝いの帰り、会社へ行こうと思い
家の人にその連絡を入れた。
すると、父がクルマの鍵をミゾブタの隙間から どぶ川へ落としてしまったのだと母が言った。
そして、今はスペアをさがしているから、見つかったら 買い物へ行くつもりだと続けた。
明るいうちに私が帰宅し、どぶ川を探すのがいいのだなぁ、と思ったので
会社へ行かず帰宅。
両親は不在。
甥は部屋にこもっていた。
庭や物置から 長めの棒や鋤などを持ち出し
どぶ川をごりごりざりざりとあさってみたが
出てこない。

どぶ川に進入することを思いつく。
ダートラ場へ 持っていかなかった長靴を持ち出し、履いた。
そして どぶ川へ。
水の流れを見て、どのあたりに鍵が落ちているか、流れ着いているかを想像した。
ちょうど 橋になっているところの下である可能性が高いと思ったので
橋の下にもぐった。
背をかがめ、中へ。
銀に光るインテリジェンスキーが見えた。
で 手を伸ばす。
が、とどかない。
濡れてもいいから、と 一歩踏み出したら
長靴の中へ水が じわーん。
もういいや、と ざぶんと水の中へ手を伸ばし キーを取り上げたときに
両親が帰宅。
「拾ってくれてるの?」とびっくりしていた。
無事に鍵と私は帰還。
私は苔やら泥やらでひどいことになっていた。
ダートラ場で汚れなかったのに...
今日は 泥や何かで汚れる運命だったんだな。

お風呂へ入り、シャワーを浴び、洗髪。
洗っても洗っても髪から「ほこり」のようなものが出てきた。

めずらしく19時台に入浴し、髪を乾かした。
会社へも大丸へも行かず 一日終了。