人をタイプ分けするのは好きじゃないけれど

食事をしに入ったお店に70前の男性と40歳代の女性が入ってきて
見ず知らずだったけれど何かのきっかけで話をしはじめた。
ショートカットのその女性を見ていて「もしかしたら仏門に入ろうとして髪を剃った後なのかな?」と思ったら その通りだった。
神経内科心療内科?へ通い、ハルシオンを大量に飲んだことがある という発言から、「私は霊感が強いのだ、と仰るかもしれないな。」と思ったら その通りだった。
お医者さんが大嫌い。すでに何度もお腹を切っているから、血便が出ても怖くて病院へ行けない。
視界に黄色い水玉のようなものが見えるから目の病気にかかっているのだろうと思うけれど 怖くて病院へ行けない。
びっくりするほどキレイ好きで、いつも掃除を欠かさない。
昔、ラウンジを経営していたので しつけには厳しい。

「もしかしたら、この人は 次にこう言わはるかもしれないな。」と思ったことが おもしろいほど当たった。
お酒を飲みながら話す口調や 話の内容が 私がこれまで生きてきて話したことがある数名の女性と似ていたから。

さびしそうな人。
でもさびしいなんていわない人。

私が数年前に亡くなってしまわれた トランペッターのMさんのことを話したら
「あなたは、その人のことを異性として良いなぁ、と思ってたんでしょ?」と 言われたので
「それは違います。」と言ったのに その後、何回も同じことをたずねられた。
彼女がMさんのことについて考えるソースは、私が話したことが全てであるので
私の伝え方が悪かったんだろうけれど
ほんとにしつこいまでに「異性として..」を言われて ちょっと閉口。

実家がお商売をしてはって、従業員もたくさん居て、大きな家に住んでいた。
お父様がガンで亡くなられ、借金と一緒に会社を継がなければならなくなり
ストレスもたまってしまった。
気が付いたら 障害者認定をうけるほどの心臓の難病に罹っていた。
職につけなくなり、生活保護を受けるようになった。
どうして自分は生きているのかわからない、殺してくれ、と思った。
殺すか 坊主にするか どちらかにしてくれ、と言いながらお寺の門をたたいたのだと話をしてくれた。

家から携帯電話に連絡があったので、これにて失礼します と言ったら さびしそうな顔をされてしまった。

明日はわが身、なのかなぁ、と思いながら
クルマのスピーカーから聞こえてくるNuovo Cinema Paradisoのテーマ曲が何のCMに使われていたか考えていた。
保険のCMかぁ。
保険ねぇ...